京都の一水、粟田口そして武久が甲冑創りの世界で別格の扱いとなっていることは、作品を見れば納得です。どの作も本物という言葉が相応しい見事な出来栄えです。

重厚な存在感を見せつける的確な技、と同時にどこか豪華絢爛な雰囲気を漂わすのが平安武久の作り出す鎧兜飾りの世界です。

京都・智恵光院通りにある平安武久の仕事場の前に立つと、あたりには心なしか緊迫感が漂って来るようです。甲冑創り一筋の心意気、「気」というんですか、現在の三代目武久と二代目は血の繋がった親子です。一代のみならず二代に渡り甲冑創りという、戦国時代から連綿と続く伝統を受け継いでいるわけです。

平安武久

そもそも甲冑を創る行為とは、「男気」の美を象徴させ、それを確かな形にする作業でなくてなんでしょうか。戦国時代においてさえ鎧兜は機能的な道具ではありませんでした。しかし、単なる飾りでもありませんでした。

するとどうしても甲冑創りは、単に伝統工芸として技術だけを伝承してできるものではないということになろうかと思います。

一水、粟田口、武久の作品が別格としての扱いを受けるゆえんは、工房からも漂ってくる「気」の部分ではないかと思います。その反映がご覧頂いている「作品」に結実していることを感じていただけるならば幸いです。


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